オーパスワンの名前は知っていても、なぜこんなに高いのか、本当の理由まで知っている人は多くありません。高級ワインとして世界的に評価される背景には、歴史や生産方法、ブランド戦略だけでなく、ヴィンテージや市場の動きなど複数の要因が絡み合っています。

- 日本ソムリエ協会認定の現役ソムリエ
- 現役バーテンダーでもあるお酒のプロ
- 家飲みでいかにワインをおいしく楽しむか探求中
- 独自に評価基準を設定しプロ目線でワインを評価
この記事では、オーパスワンが高い本当の理由や定価の目安、現地価格との違い、当たり年と外れ年の傾向、パーカーポイントの影響、味わいの特徴、偽物を見分けるポイントまで徹底解説します。さらに、口コミや評判、他ワインとの比較、購入できる店舗情報、セカンドワインであるオーバーチュアとの違い、そして賢く安く手に入れる具体的な方法も紹介。
読み終えたときには、無駄な出費や失敗を避け、最適な買い方を選択できるようになります。
おすすめする人 | おすすめしない人 |
---|---|
・力強さとエレガンスを兼ね備えたフルボディの赤ワインを楽しみたい人 ・熟成による複雑な香りや味わいの変化をじっくり堪能したい人 ・特別な食事や記念日に合わせて高級ワインを用意したい人 | ・高額ワインに価値を見いだせない人 ・アルコール度数が高めのワインが苦手な人 | ・軽やかでフレッシュな赤ワインを好む人
- オーパスワンが高額になる歴史的背景と生産工程の秘密
- ヴィンテージ別の評価やパーカーポイントと価格の関係
- 偽物を見分けるための実践的なチェックポイント
- 正規品を安く安全に手に入れるための7つの具体策
オーパスワンはなぜ高い?その理由と安く買う最適な方法
- オーパスワンの基本情報
- 定価はいくら?最新の値段情報も解説
- 現地価格との比較で見える差
- オーパスワンを安くお得に買う7つの方法
- オーバーチュアとの違いと選び方
- オーパスワンが買える店|コストコ・百貨店・高級スーパーの販売事情

オーパスワンの基本情報

オーパスワンは、フランスのボルドーとアメリカのカリフォルニアのワイン文化を融合させた象徴的なプレミアムワインです。1979年の設立以来、ナパ・ヴァレーの銘醸地オークヴィルで栽培されたブドウを使用し、世界的評価を獲得しています。以下の表では、ワインの主要なスペックを整理しています。これらの情報は、価格や味わいの背景を理解するための基礎となります。
項目 | 基本情報 |
---|---|
タイプ | 赤・辛口 |
テイスト | フルボディ |
試飲ヴィンテージ | 2012年 |
生産地 | アメリカ / カリフォルニア州 / ナパ・ヴァレー / オークヴィル |
生産者 | オーパス・ワン・ワイナリー(バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド & ロバート・モンダヴィ共同設立) |
土壌 | 粘土質、ローム質、火山性土壌など、区画ごとに多様 |
ブドウ品種(2012年) | カベルネ・ソーヴィニヨン79%、カベルネ・フラン7%、メルロー6%、プティ・ヴェルド6%、マルベック2% |
アルコール度数 | 14.5% |
熟成方法 | フレンチオーク新樽100%で約18か月熟成 |
主な受賞歴 | ワイン・アドヴォケイト97点、ワイン・スペクテーター96点 |
定価はいくら?最新の値段情報も解説

日本国内におけるオーパスワンの価格は、ヴィンテージや流通経路によって大きく変動します。標準的な750mlボトルの市場価格は、直近の相場でおおむね6万5,000円〜8万5,000円程度が目安です。特に、ワイン評価誌で高得点を獲得した年や、天候条件が完璧に近かった当たり年は、発売直後から品薄になり、10万円を超える事例も珍しくありません。
マグナムボトル(1.5L)はコレクター需要が強く、価格が倍以上になることも多いです。また、バックヴィンテージ(過去の人気年)の在庫は稀少で、オークション市場でも高額取引される傾向があります。
一方で、比較的手に取りやすい代替として知られるのが、オーパスワンのセカンドワインであるオーバーチュアです。オーバーチュアは3万円前後から流通しており、同じ畑・同じ哲学で造られるため、オーパスワンの世界観をよりカジュアルに体験する手段として注目されています。
価格を調べる際は、同一条件(同じヴィンテージ、正規輸入品か並行輸入品か、保管状態、付属箱や付属品の有無)で比較することが不可欠です。送料や保険料、決済手数料を含めた総額で判断することが、最終的なコストを正しく見積もるうえで有効です。
\オーパスワンのセカンドも圧巻!/
現地価格との比較で見える差

現地カリフォルニアのワイナリーでの直販価格は、近年のヴィンテージでおおむね1本400ドル前後が一般的とされています。2025年8月現在の為替レート(1ドル=約150円)で換算すると、約6万円に相当しますが、日本国内の市場価格はこれを上回るケースがほとんどです。
この差にはいくつかの要因があります。まず、輸送コストとして、温度管理されたリーファーコンテナ輸送や保険料が上乗せされます。さらに、輸入時には関税(ワインはアルコール度数によって異なる)、消費税、通関手数料が発生します。これらに加えて、卸業者や小売業者のマージンが加算されるため、現地価格との差が生じます。
また、円安が進行すると、日本円換算での仕入れコストが増大し、販売価格も連動して上昇します。加えて、現地ワイナリーでも販売数や購入本数の制限が設けられており、現地で直接購入しても大量入手は困難です。
したがって、日本での価格差は単なる「中間業者の利益」だけではなく、適切な輸送・保管・品質保証のコストが含まれていると理解できます。長期熟成を前提にする高級ワインほど、この品質保証の価値は大きく、信頼できる正規販売ルートを選ぶことが、長期的な満足度と資産価値を守るうえで有効です。
オーパスワンを安くお得に買う7つの方法

オーパスワンは高級ワインの代名詞とも言える存在ですが、工夫次第で予算を抑えながら楽しむことが可能です。以下では、安いだけではなく安心して購入できる7つの方法を詳しく解説します。
- 複数のオンラインショップで総額比較
- 在庫が厚いヴィンテージを狙う
- 容量違い(ハーフ・マグナム)を活用
- セール・クーポン・ポイント還元を利用
- 並行輸入品を信頼できる業者から購入
- セカンドワイン「オーバーチュア」という選択肢
- ネットのプレミアムワインくじでオーパスワンを狙う
1. 複数のオンラインショップで総額比較
本体価格だけでなく、送料・手数料・クール便料金を含めた総額で比較します。同じヴィンテージでも販売者によって数千円単位で差が出るため、比較は必須です。
2. 在庫が厚いヴィンテージを狙う
高評価の年でも市場在庫が多い場合は価格が安定します。パーカーポイントや口コミで人気が集中する年よりも、評価が高めで在庫に余裕のある年を選ぶと割安で入手できます。
3. 容量違い(ハーフ・マグナム)を活用
ハーフボトルやマグナムボトルは、場合によっては容量あたりの単価が下がることがあります。特にハーフは初めて試す際や贈答用にも適しています。
4. セール・クーポン・ポイント還元を利用
大手ECサイトや専門店のメルマガ登録で、期間限定セールやクーポン情報を入手できます。ポイント還元率の高いタイミングを狙えば実質的な値引き効果が期待できます。
また、季節や需要の波を読むことも大事です。年末やバレンタイン前など需要が高まる時期は価格が上がりがちです。逆に閑散期にはセールや値下げが行われることも多く、時期を見極めることで賢く入手できます
5. 並行輸入品を信頼できる業者から購入
正規品より安く入手できる並行輸入品ですが、来歴や保管状態が明示されている店舗を選ぶことが重要です。温度管理や返品規約の有無も確認しましょう。
6. セカンドワイン「オーバーチュア」という選択肢
同じ哲学で醸されるセカンドラベルのオーバーチュアは、オーパスワンの世界観を半額程度で体験できます。特に日常的に楽しむ場合やホームパーティー向きです。
\オーパスワンの世界観を半額で/
7. ネットのプレミアムワインくじでオーパスワンを狙う
ネット限定のプレミアムワインくじなら、運が良ければオーパスワンがわずか7,000円台で手に入るかもしれません。外れても、当たるのは通常7,150円以上のワインだけ。限定300本の中身は届くまでのお楽しみで、損をする心配もありません。ちょっとしたワクワクとお得感を同時に味わえる方法です。
\損しないワインくじ/
以上の7つの方法を組み合わせれば、オーパスワンをより手頃に、そして安心して楽しむことが可能になります。あとは、自分の目的や予算、楽しみ方に合わせて最適な一歩を選ぶだけです。
オーバーチュアとの違いと選び方

オーバーチュアは、オーパスワンが手がけるセカンドラベル、つまり“弟分”のような存在のワインです。ブドウは同じ畑で育ち、造り手の想いも同じですが、仕上げ方に少し違いがあります。最大の特徴は、1年分だけでなく、複数年のワインをブレンドして造る「マルチヴィンテージ」という方法。これにより、オーパスワンよりも早く飲み頃を迎え、若いうちから楽しめる味わいになります。
味わいはカベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、しっかりとした骨格を持ちながらも、果実の甘みや香りが前に出た親しみやすいスタイル。オーパスワンが長期熟成向けの力強いワインだとすれば、オーバーチュアはより柔らかく、なめらかで、カジュアルに楽しめる仕上がりです。
選び方の目安として、以下のような基準が有効です。
- 熟成による深い変化や、その年ならではの個性をじっくり楽しみたい → オーパスワン
- 早く開けて気軽に味わいたい、予算を抑えたい → オーバーチュア
- 贈り物やワインコレクション用 → オーパスワン
- ホームパーティや飲み比べ → オーバーチュア
両方を同じ日に飲み比べてみると、共通する世界観と個性の違いがはっきり感じられ、ワインの奥深さを一層楽しめます。
オーパスワンが買える店|コストコ・百貨店・高級スーパーの販売事情

オーパスワンは高級ワイン市場において知名度・人気ともに群を抜く存在であり、販売チャネルも限られています。実店舗では、百貨店のリカー売場や有名ワイン専門店が主要な入手先となります。これらの店舗では、正規輸入ルートによる信頼性の高い在庫が確保されており、保管温度や湿度も徹底管理されます。贈答用の包装や配送サービスも整っているため、特別なギフト用途にも適しています。
コストコでは、取り扱いの有無や価格が店舗によって異なりますが、他の実店舗よりもやや割安で入手できる場合があります。ただし、入荷頻度は不定期であり、数量も限られるため、確実に入手したい場合は定期的な店舗確認が必要です。
また、高級スーパーでオーパスワンを見かけることはありますが、一般的なスーパーでの取り扱いはほとんどありません。たとえば、成城石井や紀ノ国屋、明治屋といった高級スーパーで入荷する場合も、限定本数・抽選販売・事前予約といった形式が取られることが多いです。こうした販売方法は、その希少性や品質を守るために設けられているケースがほとんどです。
一方、ネットショップでは国内外の在庫を横断的に探せるため、狙いのヴィンテージやボトルサイズを見つけやすい利点があります。ただし、ネット購入では店舗の信頼性や保管・配送体制を慎重に見極める必要があります。クール便対応の有無や返品規約、レビューの信憑性などを事前に確認しておくことが安全な取引につながります。
以下は販売先を比較した目安です。
販売先 | 探しやすさ | 価格の傾向 | 長所 | 留意点 |
---|---|---|---|---|
百貨店 | 中 | やや高め | 保管・ギフト対応が安心 | ヴィンテージ選択肢が少なめ |
専門店 | 中〜高 | 中〜やや高 | 来歴説明や温度管理が明快 | 地域によって在庫差 |
コストコ | 低〜中 | 中〜やや安 | 稀に良条件で入手 | 在庫不定・会員制 |
ネット | 高 | 幅広い | 相場比較と在庫発見が容易 | 店舗信頼性の見極め必須 |
オーパスワンはなぜ高いのか、本当の理由を深掘り解説

- 高い理由を生む歴史と背景
- 当たり年一覧|はずれ年もヴィンテージチャートで紹介
- パーカーポイントが価格に与える影響
- どんな味わいか、特徴の分析
- オーパスワン(2012年)のプロ評価は?【総合評価4.5点(5点満点)】
- 偽物を見分けるためのチェックポイント
- SNS・口コミのリアルな声を検証
- オーパスワンに勝ったワインの事例
- まとめ|オーパスワンはなぜ高い?その理由と安くてお得な購入のコツ
高い理由を生む歴史と背景

オーパスワンは、1979年にフランス・ボルドーの名門シャトー・ムートン・ロスチャイルドの当主フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵と、カリフォルニアワインの巨匠ロバート・モンダヴィの共同構想から誕生しました。両者のワイン哲学を融合させた象徴的な存在であり、誕生当初から「新世界ワインと旧世界ワインの架け橋」として国際的な注目を集めています。
栽培地は、ナパ・ヴァレーの中でも銘醸地として知られるオークヴィル地区に位置します。ここの土壌は沖積土壌と火山性土壌が入り混じり、水はけの良さと日照条件のバランスに優れています。オーパスワンは主にカベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、マルベックをブレンドし、重厚感のあるボルドースタイルで造られます。
収穫は全て手摘みで行われ、光学式選果機と手作業による二重選果で粒ごとの品質を徹底的に管理します。醸造工程では、果汁への負担を最小限に抑えるグラヴィティ・フローシステム(重力による移動)を採用。熟成には100%フレンチオークの新樽を用い、約18〜20カ月間じっくりと熟成させます。さらに、ガスクロマトグラフィーなどの先端分析機器を使い、発酵の進行や香味成分のバランスを数値レベルで監視します。
こうした精密かつ高コストな生産プロセスに加え、年間生産量はヴィンテージによって変動しますが、一般的に約25万本程度と限られており、世界中の需要に対して供給が追いつかない構造です。ブランドの希少性、品質への妥協なき姿勢、そして国際的な知名度が組み合わさり、高価格を生む根拠となっています。
当たり年一覧|はずれ年もヴィンテージチャートで紹介

オーパスワンの品質は、ヴィンテージごとの気候条件に大きく左右されます。年間の平均気温、降雨量、収穫期の天候は、ブドウの成熟度や酸のバランス、果実の凝縮度に直結します。特に、昼夜の寒暖差が大きい年や、収穫期に雨が少ない年は高品質になりやすい傾向があります。
近年の高評価ヴィンテージには、2010年、2012年、2013年、2014年、2015年、2016年、2018年、2019年が挙げられます。これらは、ワイン評論家の間でも一貫して高得点を獲得し、世界的な需要が集中しました。たとえば、2016年はナパ・ヴァレー全体が理想的な天候に恵まれ、果実味と酸のバランス、タンニンのきめ細かさが際立つ完成度の高い仕上がりと評価されています。
一方で、はずれ年と呼ばれる年も存在します。たとえば、2011年は収穫期の雨と低温の影響で果実の成熟が不十分となり、やや軽やかなスタイルとなりました。ただし、こうした年でもオーパスワンは徹底的な選果と醸造管理で品質を担保するため、一般的なワイナリーと比較すれば高水準を保っています。
参考として、以下に代表的ヴィンテージの評価傾向と特徴をまとめます。
ヴィンテージ | 評価区分 | パーカーポイント | 星評価 | 味わいの特徴メモ |
---|---|---|---|---|
2010年 | 当たり年 | 96 点 | ★★★★☆ | 密度のある果実と骨格、長期熟成で真価を発揮 |
2012年 | 当たり年 | 96 点 | ★★★★☆ | 果実味と酸のバランスが秀逸、早飲み〜熟成両対応 |
2013年 | 当たり年 | 97 点 | ★★★★★ | 力強さと緻密さを兼ね備え、余韻が非常に長い |
2014年 | 当たり年 | 96 点 | ★★★★☆ | しなやかで上品、飲み頃の幅が広い |
2015年 | 当たり年 | 97 点 | ★★★★★ | 豊かな果実味と艶やかな質感、熟成ポテンシャル高 |
2016年 | 当たり年 | 98 点 | ★★★★★ | 完成度の高さとエレガンスを極めた秀作 |
2017年 | ややはずれ年 | 95 点 | ★★★★☆ | 安定感はあるが突出度は控えめ |
2018年 | 当たり年 | 98 点 | ★★★★★ | 精緻でエレガント、長期熟成向きの傑作 |
ヴィンテージチャートはあくまで参考指標ですが、購入目的(贈答、熟成、今すぐ飲む)に応じた年選びをすることで、価格に見合った満足度を得やすくなります。
パーカーポイントが価格に与える影響

ワインの国際市場では、著名な評論家ロバート・パーカー氏が確立した「パーカーポイント(100点満点)」が価格形成に大きく影響を与えます。95点以上の高得点を獲得したヴィンテージは、評価発表直後から需要が急増し、流通価格の上昇や完売スピードの加速が顕著です。
例えば、2013年や2016年ヴィンテージはパーカー評価で98点以上を獲得し、世界各国で予約段階から品薄状態となりました。こうした評価は、消費者だけでなく投資家やコレクターの購買意欲も刺激します。
ただし、パーカーポイントはあくまで評論家個人の評価基準に基づくため、万人の好みに必ずしも一致するわけではありません。点数だけで判断すると、酸味や樽香の強さなど、個人の嗜好とミスマッチを起こす可能性もあります。そのため、点数と合わせてレビュー本文を確認し、香りや味わいの描写(酸の質、アルコール感、タンニンの粒度、熟成推奨期間)を読み解くことが重要です。
価格は「評価 × 希少性 × タイミング」の掛け算で決まります。同じ点数でも、在庫の豊富さや市場の話題性、為替変動によって価格差が生じるため、複数の信頼できる販売店を継続的に観察することが、適正価格での入手につながります。
どんな味わいか、特徴の分析

オーパスワンの味わいは、カベルネ・ソーヴィニヨン主体ならではの黒系果実(カシス、ブラックベリー)の濃縮感を核に、ダークチョコレートやエスプレッソ、リコリス、杉やシダーウッド、微細なスパイス香が層を成す複雑なアロマ構造が特徴です。若いヴィンテージでは果実の張りと凝縮感、きめ細かいタンニンが際立ち、口中に長く続く余韻が広がります。
熟成を経ることで、果実のニュアンスはプラムやドライフルーツへと変化し、タバコ葉やトリュフ、レザーのような熟成香が現れ、質感もまろやかで官能的なテクスチャーへと進化していきます。
飲み頃とペアリングのポイント
- 若いヴィンテージは、開栓後30〜60分ほどおくか、デキャンタージュを行うと、ポテンシャルを発揮する
- 提供温度は16〜18℃が理想で、大ぶりのボルドーグラスを使用することで香りの広がりが最大化される
- ペアリングにはローストビーフやステーキ、赤身肉、ジビエ、きのこやハーブを使った料理が適合する
このように、オーパスワンはその構造と熟成ポテンシャルから、カジュアルな場よりも特別な瞬間に適したワインといえます。
オーパスワン(2012年)のプロ評価は?【総合評価4.5点(5点満点)】

2012年のオーパスワンは、ナパ・ヴァレーの気候条件が極めて安定していた年に生まれた、バランスの取れたヴィンテージです。
開栓直後から立ち上る香りは華やかで、時間の経過とともに果実の甘みと複雑さが増していきます。骨格のしっかりしたカベルネ・ソーヴィニヨンの力強さと、長期熟成による濃厚な滑らかさが見事に調和していました。
特に2012年は果実味と酸味のバランスに優れ、タンニンが丸く開けてすぐでも楽しめる懐の深さが素晴らしいです。
以下の評価表では、独自の評価基準8項目にそって、それぞれを5点満点で採点しました。点数だけでなくコメントも参考にしていただければ、オーパスワンの魅力と個性をより深めていただけるはずです。
項目 | 評価点数 | コメント |
---|---|---|
Body(ボディ) | 4.5点 | 力強い骨格と凝縮感がありながら、熟成による丸みで包まれたフルボディ |
Sweetness(甘味) | 4.0点 | 熟したカシスやプラムの果実由来の自然な甘みが心地よく持続 |
Acidity(酸味) | 4.0点 | 果実味を支える柔らかく上品な酸で、全体を引き締める役割を果たす |
Tannin(タンニン) | 4.5点 | 長期熟成により粒子が細かく、口中で溶けるように広がる |
Alcohol(アルコール感) | 4.0点 | 14.5%と高めだが、熟成によってアルコールの角が取れ、まろやか |
Complexity(複雑さ) | 4.5点 | 黒系果実、スパイス、杉、チョコレートのニュアンスが層を成す |
Aroma(香りの強さ) | 4.5点 | グラスから立ち上る香りが豊かで、時間とともに多彩な表情を見せる |
Finish(余韻の長さ) | 4.5点 | 45秒以上続く長い余韻で、果実、スパイス、樽香が心地よく残る |
総合評価 | 4.5点 | 力強さとエレガンスを兼ね備えた、熟成期の魅力が花開いた一本 |
偽物を見分けるためのチェックポイント

高額かつ世界的に知名度の高いオーパスワンは、残念ながら偽物が出回るリスクがあります。真贋を見極めるには、複数のチェックポイントを総合的に確認することが重要です。
まず、購入先は信頼性の高い正規輸入代理店や評価の定まったワイン専門店、実績のある百貨店に絞るのが基本です。正規輸入品であればインポーターの社名や住所が明記されたラベルが貼付されており、ロット番号やバーコード情報も一貫性を持って管理されています。
次に、ボトルそのものの造りを確認します。オーパスワンのボトルは独自のガラス型番が刻印され、一定の重量感を持っています。また、瓶肩や底面にエンボス加工が施され、印字は鮮明で均一です。ラベルは高品質の紙を使用し、印刷のにじみやフォントのずれは見られません。

さらに、保管や経年変化による自然な色調の変化にも注目します。キャプセル部分の破損やコルクの浮き、液面の低下(ULLやTSと呼ばれる現象)が見られる場合、その理由が明確に説明されているかを確認します。
価格が市場相場より著しく安い場合は特に注意が必要です。その場合は必ず保管環境、配送温度帯、返品条件、破損時の対応など、具体的な取引条件を事前に書面やメールで確認しておくと安心です。
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高額商品を買うのに、「どうしてもネット通販では心配」という方もいるでしょう。その場合は、日本最大手のワインスクールが運営するワインショップで購入すれば間違いないです。ワイン専門機関の最大手という冠は絶対的な信頼があり、保存状態もしっかりしています。ただし、価格は定価に近くAmazonや楽天サイトより高めです。

SNS・口コミのリアルな声を検証
ここでは、SNSの口コミを厳選して紹介します。
前述でご紹介したオーパスワンのセカンドワイン「オーバーチュア」の口コミも紹介しておきます。
SNSでのオーパスワンの口コミは、総じて高い評価ばかりです。「濃厚なのにエレガント」「余韻が長く、層が深い」という感想が目立ちます。また、熟成を経たヴィンテージについては「複雑な香りとまろやかな舌触りが印象的」といった肯定的な意見が多く寄せられます。
一方で、悪評はなかったものの「価格に見合うかは個人の嗜好次第」「期待が高すぎると評価が難しくなる」といった見方もできる口コミもありました。
こうした情報を踏まえると、オーパスワンの満足度は、選ぶヴィンテージや保存・提供条件に大きく左右されるともいえます。
オーパスワンに勝ったワインの事例

ワイン業界では、ブラインドテイスティングでオーパスワンより高評価を得たワインの事例がしばしば話題になります。代表的な例として、スターレーン(カリフォルニア)、ナパ・ハイランズ、レオネッティ(ワシントン州)、そしてチリのアルマヴィーヴァやヴィーニャ・ペレス・クルスなどが挙げられます。
ブラインドテイスティングは、ラベルやブランドの先入観を排除して純粋に味わいで評価する方法であり、こうした比較ではオーパスワンの個性が際立つ一方で、同価格帯ややや低価格帯のワインが勝ることもあります。
ただし、勝敗はあくまでその時の条件に依存します。提供温度、使用するグラス、サーブの順番、参加者の嗜好などによって結果は変わるため、「勝った=常に上」というわけではありません。
むしろ、これらの事例は、オーパスワンと競合するワインの幅広さを知るきっかけになります。カリフォルニアの精緻なカベルネや、ムートン系譜のチリワインなどは、力強さとエレガンスを兼ね備え、オーパスワン以上の感動を与えることもあります。
これらのワインを紹介しておきますので、「飲んでみたい」と思われた方はぜひお試しください。
スターレーンヴィンヤード・カベルネ・ソーヴィニヨン
「ブラインドテイスティングで、2005年ヴィンテージのオーパスワンを上回った」と紹介されています。
おおよその価格帯は7,000円から8,000円ほど。
ナパ・ハイランズ・カベルネ ソーヴィニヨン
「明石家さんまさんお気に入りで、オーパスワンを思わせる味わい」というキャッチコピーが付けられています。
おおよその販売価格は5,000円ほど。
レオネッティ・セラー・カベルネ ソーヴィニョン
「ブラインドテイスティングでラフィットやオーパスワンを抑え、2017年ヴィンテージで堂々の1位に輝いた」と謳われています。
おおよその販売価格は28,000円ほど。ワシントン州産のカルトワイン(=入手困難なワイン)です。
Amazonでは発見できませんでしたが、楽天市場で購入できます。

レオネッティ・セラー・カベルネ・ソーヴィニョン 2021
アルマヴィーヴァ
アルマヴィーヴァは、オーパス・ワンと同じく「最高峰のワイン造り」を目指し、コンチャ・イ・トロ社が誇る最高の畑で育てられたブドウに、ムートン・ロートシルトのボルドーの醸造技術を融合させて誕生した、チリを代表するプレミアムワインです。
おおよその販売価格は約10,000円前後。
ヴィーニャ・ペレス・クルス・カベルネ ソーヴィニヨン・リゼルバ
「2016年ヴィンテージでオーパスワンに勝利したワイン」と宣伝されています。
この価格帯のワインが本当に勝ったというのは、正直に言ってにわかには信じがたいところです。
おおよその価格帯は1,500円から2,500円ほど。
まとめ|オーパスワンはなぜ高い?その理由と安くてお得な購入のコツ
この記事で解説した重要ポイントを以下に整理します。各項目は、購入や楽しみ方を検討する際の参考にしてください。
- フランスとカリフォルニアの共同創業による唯一無二の背景がある
- 畑の立地や醸造工程に厳格な基準を設け高品質を維持している
- ブランド価値と希少性が市場価格を押し上げる要因になっている
- 国内相場は6万円台後半から8万円台が目安となっている
- 当たり年やバックヴィンテージは10万円以上になる場合がある
- 現地価格との差は関税や円安など複合要因で生じている
- ヴィンテージチャートは購入判断の有効な指針になる
- パーカーポイント95点以上は価格上昇の傾向が強い
- 黒系果実やスパイス香など複雑な味わいが特徴である
- 偽造品防止には来歴やラベルの精査が欠かせない
- SNSでは高評価と価格への慎重意見が混在している
- ブラインド比較で他銘柄が上回る事例も報告されている
- 実店舗は保管品質、ネットは価格比較の利便性がある
- オーバーチュアは早飲みや予算重視に適した選択肢である
- 安く買うには在庫状況や販売条件の比較が有効である