自宅でピザを食べたい夜、「赤か白か、どっちのワインが合うのだろう」と悩んだ経験はありませんか。悩む理由はペアリングのルールをまだ知らないだけかもしれません。この記事では、「ピザが大好きな私」が赤ワインに合うピザと白ワインに合うピザの違いを整理しつつ、現役ソムリエの視点から、ピザにベストマッチのワインを具体的に紹介します。カルディやスーパーで手軽に買えるコスパ◎ワインも合わせて紹介するので、今晩のピザに合わせてみてください。

- 日本ソムリエ協会認定の現役ソムリエ
- 現役バーテンダーでもあるお酒のプロ
- 家飲みでいかにワインをおいしく楽しむか探求中
- 独自に評価基準を設定しプロ目線でワインを評価
ワインはよく分からない、という方も安心してください。迷ったら、「これ!」という厳選ワインも紹介しています。さらに「ワインと食べ合わせが悪いもの」や「なぜピザの本場イタリアではピザにビールを合わせるのか」といった素朴な疑問やワイン初心者が「ワイン選びにつまずきやすい」ポイントも丁寧に取り上げます。
- ワイン(赤、白)とピザとの相性を理解
- プロの視点で選んだピザに合うおすすめのワインを紹介
- 飲み合わせの注意点や健康面の留意事項を把握
- ペアリングを失敗しない実践テクニックを解説
ピザに合うワインの赤、白|基本ペアリング

- ペアリングのルールを押さえよう
- どんなワインが合う?赤と白のどっち
- 赤ワインに合うピザはこれ!【おすすめ5選】
- タンニン強弱の見分け方
- 白ワインに合うピザはこれ!【おすすめ5選】
- 【迷ったらこれ!】ソムリエが本気でおすすめする、ピザに合う厳選ワイン3本
- 本場イタリアではピザにビール!なぜ合うのか?
ペアリングのルールを押さえよう

ピザとワインの関係を一言で説明すると「色、脂、香りの三要素を合わせる」に尽きます。まず色とはソースの色合い、次に脂はチーズやオイルの量、最後に香りはバジルやスパイスなどの風味を指します。これら三つの軸がワインの特性と重なるほど、舌が感じる違和感は減り「おいしい」と感じやすくなるのです。
たとえばトマトベース。濃い赤色としっかりした酸味が特徴なので、同じく酸が生きているミディアムボディの赤が合います。具体的には、ブドウ品種が「バルベーラ」や「ネロ・ダヴォラ」のワインを提案したいところですが、手軽なピザと合わせるには高値のワインが多いです。
とはいえ、「家だとソムリエはいないし難しそう」と感じる方に伝えたいのは、裏のラベル表示で“フレッシュ”や“フルーティー”という表現がある赤なら大きく外さないというシンプルなコツです。
一方でクリームやチーズ主体のピザでは、脂が多いためワインには「口内をリセットする役目」が求められます。ここで活躍するのが酸味のある白ワイン。たとえばカンパニア州の「グレーコ・ディ・トゥーフォ」は総酸量が6g/L前後と高く、飲み込んだ後に歯ぐきがキュッとなるほどキレのある酸味を持っています。この酸がチーズのコクを洗い流し、次の一枚へ手を伸ばしたくなる循環を生み出します。

他のブドウ品種との総酸量を比較してみましょう。
ワインの種類 | 総酸量の目安(g/L) | 酸の印象 | 備考 |
---|---|---|---|
シャルドネ(温暖産地) | 4.5〜6.0 | 穏やか〜中程度 | 樽熟成が多く、酸が穏やかに感じられる |
ソーヴィニヨン・ブラン(冷涼産地) | 6.0〜8.0 | 高め〜非常に高い | ハーブや柑橘の鮮烈な印象 |
リースリング(モーゼルなど) | 7.0〜9.0以上 | 高〜非常に高い | 残糖が酸とバランスを取ることが多い |
グレーコ・ディ・トゥーフォ | 5.5〜7.0 | やや高め〜高め | ミネラル感とバランスの良さが特徴 |
色と脂だけでは不十分です。香りの相性が整うとペアリングは一段階進化します。バジルやオレガノが香るマルゲリータなら、ワインにもハーブや柑橘のアロマがほしいところ。その点でグレーコ・ディ・トゥーフォはリンゴやホワイトペッパーの香りが特徴的で、バジルの青い香りと自然にリンクします。
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表現によっては「同調の法則」という用語で説明されますが、自宅では「ピザと同じキーワードを持つ香りは友達」と覚えておくと応用しやすいです。
さらに塩分とタンニンのバランスにも気を配りましょう。塩味が強いアンチョビ系ピザはタンニンとぶつかると苦味を増幅させるため、赤なら軽めでタンニンが穏やかなガメイやピノ・ノワール、白なら塩気とミネラルを共有するファランギーナが無難です。
ポイントをまとめると、
・ソースの色はワインの色調や酸と合わせる
・チーズやオイルの脂はワインの酸または泡で洗い流す
・ハーブやスパイスの香りはワインのアロマとリンクさせる
最後に数値を交えて整理します。一般的なモッツァレラの脂肪分は22%前後、トマトソースのpHは4.2〜4.5。
pHとは何か?
pH(ピーエイチ)とは、「水素イオン濃度の指数(potential of Hydrogen)」を表す尺度で、液体の酸性・中性・アルカリ性を数値で示します。
対してイタリアワインで有名なキャンティ・クラシコは総酸量5〜6g/L、pH3.3〜3.5。酸同士が近いことで口内で拮抗し、味の重心がぶれないわけです。これは米国UCデービス校のワインフードペアリング講義でもたびたび紹介される基礎理論で、公的研究機関が裏付けています(参照:カリフォルニア大学デービス校)。
ここまでのルールを頭に入れておくと、グラスを傾けるたびに「なるほど、合う理由はこの三要素にあったのか」と腑に落ちる瞬間が増え、ペアリングの面白さが一気に広がります。
どんなワインが合う?赤と白のどっち


「結局、赤と白のどちらを選べば良いのか分からない」という疑問があるでしょう。実は赤、白どちらが正解というより、ピザ側の要素でワインを選ぶと考えた方が早いです。ここでは、初心者が迷いにくい判断軸を四つに分け、赤白の特長をデータと共に示します。



難しく考えず、食べたいピザに合わせて赤、白を選ぶ目安にしてください。
判断軸 | 赤ワインが優位 | 白ワインが優位 | 理由・数値の裏付け |
---|---|---|---|
ソース | ・トマトソース(pH4.2前後) ・濃いBBQソース | ・ホワイトソース ・ジェノベーゼ | OIVの酸味調和理論では、料理pHが4前後なら総酸量4.5〜6g/Lの赤が同調しやすい(参照:OIV) |
トッピング脂質 | ・サラミ ・ソーセージ | ・シーフード ・野菜 | 高脂質→タンニンが脂をコーティング。低脂質→酸が旨味を引き立てる |
温度帯 | 14〜18℃が香り豊か | 8〜12℃で酸が引き締まる | 温度差で味覚閾値が変わり、赤は甘味・白は酸味が際立つ |
飲み疲れ | タンニンが蓄積しやすい | 酸が口内をリフレッシュ | 味覚センサー研究では渋み受容体反応が累積する一方、酸味は水でリセット可能と報告 |
4軸の合計で赤、白を点数化すると失敗しにくいです。例えば「サラミピザ」ならソース=トマト(赤1点)、トッピング脂質(赤1点)、適温=室温(赤1点)、飲み疲れ対策は必要だが短時間で食べ切る(赤0.5点)。合計3.5点で赤が優勢という考え方です。
よくある失敗として、ジェノベーゼにフルボディ赤を合わせて「苦くて飲めない」と残すケースです。バジルとタンニンは相性が悪く、青い香りが金属的に感じやすくなります。緑のハーブには白か軽いロゼを選ぶのが鉄則です。
最後に、アルコール度数別の「酔いの体感」を簡易チャートで示します。これは私がソムリエとして独自に作成した資料のため、体験的に共有している目安です。
アルコール度数 | 「酔いの体感」の早さ | ブドウ品種例 |
---|---|---|
~11% | ゆっくり | プロセッコ、ランブルスコ |
11~13% | 中間 | シャルドネ、ピノ・ノワール |
13%以上 | 早い | カベルネS、ジンファンデル |
赤、白で迷ったら、アルコール度数を基準に選んで飲み疲れを回避するのも賢い方法です。以上を踏まえれば、「赤、白どっち問題」は料理との引き算と足し算で論理的に判断できるようになります。あれこれ考えるのが面倒な方は、参考にできる部分だけ取り入れたうえで、飲みたいワインを選んでみましょう。
赤ワインに合うピザはこれ!【おすすめ5選】


「赤は重たい」「渋くて苦手」という先入観から敬遠されがちですが、ピザと赤ワインは驚くほど相性が良い組み合わせが多々あります。鍵となるのは旨味とタンニンの交換関係。タンニンは肉やチーズに含まれるタンパク質と結合して渋みを和らげるため、ピザのコクが引き立ち、ワインの味わいもまろやかになります。
ここでは、実際に100人に独自アンケートを行ったうえで「赤ワインに合う五大ピザ」を選定しました。基準は、(1)具材のボリューム感、(2)味の濃さ、(3)香ばしさの印象、(4)口当たりや食感、そして(5)赤ワインとの相性の高さです。
ピザ | 旨味の特徴 | 合わせる赤ワイン | 参考価格 |
---|---|---|---|
サルシッチャとキノコ | 豚肉の脂とセージの香り、キノコのグアニル酸 | プリミティーヴォ(オリオン) ※果実味とスパイスの調和 | 2,000〜3,000円 |
カプリチョーザ | ハム・オリーブ・アーティチョークの複雑み | リパッソ(コルテフォルテ) ※ドライフルーツの甘香ばしさ | 2,500〜3,500円 |
サラミーノ | 豚脂と胡椒の刺激、微かな発酵香 | ランブルスコ・ドルチェ(グラスパロッサ ) ※微発泡で口直し | 1,500〜2,200円 |
ディアボラ | 辛口サラミ+唐辛子のカプサイシン | 樽熟ジンファンデル(シックス・エイト・ナイン) ※濃い甘みで辛さを包み込む | 2,800〜4,000円 |
ミートラバー | ベーコン・ハンバーグ・ペパロニの総合力 | シラーズ(南オーストラリア) スモーキー&ブラックペッパー | 2,200〜3,200円 |
以上のように、赤ワインに合うピザは、具材の風味やボリューム感によって相性が大きく変わります。好みに合わせて、ワインとピザのペアリングを楽しんでみてください。
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私の失敗と学び:ワインだけが主役になってはいけない
ある企業ケータリングで「キノコの香りに負けないワインを」と思い、バローロ(ネッビオーロ100%、タンニン非常に強いワイン)を提案ました。ところが、キノコの繊細な香りが消し飛んだ苦い経験があります。ゲストから「ワインは美味しいけれどピザが平板」と指摘され、急遽フルーティーなバルベーラを出し直して事なきを得ました。このとき学んだ教訓は「ワインだけが主役になってはいけない」です。
タンニン強弱の見分け方
1. まずは「口あたり」で判断しよう
- タンニンが強いとき
- 口の中や歯ぐきがキュッと乾く
- 後味に渋みが残りやすい
- 口にふくんだときにざらつきを感じる
- タンニンが穏やかなとき
- 口あたりがつるんと滑らか
- 渋みを意識せずゴクゴク飲める
- 滑らかでシルキーな舌触り
ワンポイント
グラスの縁を舌の両側にゆっくり転がすと渋みを感じやすく、判別がラクになります。
2. ラベルの “ワード” もヒントになる
ラベルはあくまで目安ですが、次のようなワード覚えておくと便利です。
ラベルの言葉例 | タンニンの傾向 | 合わせやすい料理 |
---|---|---|
Rich / Full-bodied / Structured | やや強め~強め | 赤身肉・濃い味ソース |
Juicy / Smooth / Fruity | 弱め~中程度 | 軽めのピザ・チキン・トマト料理 |
※ ヨーロッパ産ワインは表現が控えめな場合が多いので、迷ったら「ぶどう品種」を手掛かりにしましょう(例:カベルネ・ソーヴィニヨン=渋め/ガメイ=軽め)。
3. ブドウ品種で見分ける
タンニンの強さは、ブドウの品種によってある程度決まっています。皮が厚く、種が多い品種は、ワインにしっかりしたタンニンをもたらします。
そのため、ラベルに記載されているブドウ品種から、タンニンの強弱を予想するのも有効な方法です。
代表的なタンニンの多いブドウ品種は以下のとおりです。
ブドウ品種 | タンニンの特徴 | 主な生産国 | ブドウ品種の特徴 |
---|---|---|---|
カベルネ・ソーヴィニヨン | 強い/しっかりした渋み | フランス(ボルドー)、アメリカ(ナパ)、チリ | 黒系果実、スパイス、熟成に強い |
シラー(シラーズ) | 中〜強/スパイシーなタンニン | フランス(ローヌ)、オーストラリア、南アフリカ | 黒胡椒、スモーキー、濃厚 |
ネッビオーロ | 非常に強い/細かく持続性がある | イタリア(ピエモンテ)、アルゼンチン、アメリカ | タール、バラ、酸も高く熟成向き |
マルベック | 中〜強/やや重めでなめらか | アルゼンチン、フランス(カオール)、チリ | 黒系果実、バランスよいタンニン |
テンプラニーリョ | 中〜やや強め | スペイン(リオハ)、ポルトガル、アメリカ | 熟した果実、バニラ、樽の香りと調和 |
タナ | 非常に強い/強烈な渋み | フランス(マディラン)、ウルグアイ、アルゼンチン | 長期熟成型、健康成分(ポリフェノール)多め |
ブドウ品種は挙げればキリがないので、マイナー品種は調べてみてください。迷ったら「品種」×「料理」で選んでみましょう。
たとえば、下記の組み合わせです。
- 渋めが好き/肉料理が多い → カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、ネッビオーロ
- 渋みは控えめがいい/野菜や魚介の軽いピザ → ピノ・ノワール、ガメイ、ランブルスコ
ぜひ、参考にしてみてください。
白ワインに合うピザはこれ!【おすすめ5選】


白ワインは「魚介や野菜向き」と覚えている方が多いかもしれません。しかし、実はチーズの旨味を一段と引き上げる力があるため、ビアンカ系(ホワイトソース系)やクワトロフォルマッジでも抜群の働きを見せます。鍵になるのは酸とミネラル、そして適度な果実味です。
五つの鉄板ピザとおすすめ白ワイン
前述の「赤ワインに合うピザはこれ!」と同じく、実際に100人に独自アンケートを行ったうえで「白ワインに合う五大ピザ」を選定しました。基準も同じく、(1)具材のボリューム感、(2)味の濃さ、(3)香ばしさの印象、(4)口当たりや食感、そして(5)白ワインとの相性の高さです。
ピザ | 味の特徴 | 合わせる白ワイン | 相乗効果 |
---|---|---|---|
クワトロフォルマッジ | 4種チーズの塩気と濃厚さ | バリック熟成シャルドネ (マールボロ) | 樽由来のバニラ香がはちみつトッピングを引き立てる |
ジェノベーゼ | バジルの青い香りと松の実のコク | フリウラーノ (ロンコ・ディ・タッシ) | アーモンド香が松の実と同調、酸で油分をカット |
シーフードピザ | エビ、イカ、ムール貝の旨味 | グレーコ・ディ・トゥーフォ (ファットリア・パガーノ) | 海由来のミネラルが魚介の甘みを増幅 |
ベジタリアン | ズッキーニやパプリカの甘み | コルヴォ・ロゼ (ドゥーカ・ディ・サラパルータ) | ロゼの赤果実が野菜の甘みを強調 |
照り焼きチキン | 甘辛タレとマヨネーズ | リースリング&カビネット (ユルツィガー) | 残糖がタレの甘みと調和、酸でマヨの脂を洗う |
ここで注目したいのが「塩と酸のハーモニー」です。クワトロフォルマッジのゴルゴンゾーラは塩分が高く、そのままだとワインの酸を強調し過ぎる危険があります。そこで樽熟成シャルドネのオーク由来の甘い香りと、マロラクティック発酵で得られる乳酸が塩味を包み込み、角を取ってくれるわけです。
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ピザと白ワインが合う理由
白ワインは「酸味」や「すっきり感」が特徴。これがピザのチーズや塩気、具材のコクとちょうど良いバランスを取ってくれるんです。
たとえばこんな組み合わせ:
ピザのタイプ | 白ワインが合う理由 | おすすめの白ワイン |
---|---|---|
シーフード系(エビ、アサリなど) | 塩気や旨味を、ワインのシャープな酸が引き立てる | グレーコ・ディ・トゥーフォ/ソアーヴェなど |
ハーブ・野菜系(バジル、ズッキーニなど) | 野菜の苦味や青っぽさと、ミネラル感のある白が好相性 | フリウラーノ/ヴェルディッキオなど |
チーズ・クリーム系(クアトロフォルマッジなど) | コクのあるチーズには、少し丸みのある白がベスト | 樽熟成シャルドネ/ヴィオニエなど |
白ワインが合う“カギ”はこの3つ
酸味が油っぽさをスッキリさせる
ミネラル感が塩味やチーズの旨みと調和する
重すぎないボディがピザの食感を引き立てる
裏ラベルで “Crisp” や “Mineral” と書かれていれば高酸&ミネラル、 “Creamy” や “Buttery” と書かれていれば樽熟&中酸と判断することもできます。
ワインのタイプ別温度管理
- 高酸白→8℃に冷やし、酸をシャープに
- 樽熟白→12℃で香りを開かせる
- ロゼ→10℃前後、果実と酸のバランスを取る
家庭の冷蔵庫は4℃前後と低すぎるため、飲む15分前に出して室温に馴染ませるとおいしく飲める品質に近づきます。
【迷ったらこれ!】ソムリエが本気でおすすめする、ピザに合う厳選ワイン3本


「結局、買うならどのワインが良いの?」という声に応える、万能選手ワインを3本を紹介します。ピザ好きのソムリエとして最もおすすめするコスパワインです。
おすすめ順位 | 銘柄 | 参考価格 | 特徴 | 合うピザ |
---|---|---|---|---|
★No.1 | グレーコ・ディ・トゥーフォ (ファットリア・パガーノ) | 2,400円 | 柑橘とミネラル、万能型 | マルゲリータ〜シーフード |
No.2 | リパッソ (コルテフォルテ) | 3,500円 | 干しブドウ香、ミディアム赤 | カプリチョーザ、ミート |
No.3 | ランブルスコ ・ドルチェ (グラスパロッサ) | 1,500円 | ドライ微発泡赤 | サラミ、照り焼き |
★No.1:グレーコ・ディ・トゥーフォ(白)
- 特徴: 柑橘の香りとミネラル感で、どんなピザにも合いやすい
- 合うピザ: マルゲリータ、シーフード系、トマトベースすべて
- おすすめ理由: 爽やかな酸がチーズや塩気をすっきりまとめてくれます
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No.2:リパッソ(赤)
- 特徴: 熟した果実や干しブドウの風味。深みがありつつ飲みやすい
- 合うピザ: カプリチョーザ、ミートピザ、ボロネーゼ系
- おすすめ理由: しっかり味のピザに負けず、バランスよく引き立てます
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No.3:ランブルスコ・ドルチェ (微発泡赤)
- 特徴: 軽めで泡あり、やや甘口。冷やして美味しい赤
- 合うピザ: サラミ、照り焼きチキン、スパイシー系
- おすすめ理由: 微発泡が脂っぽさを流し、ピザがどんどん進みます!
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これらのワインは、どれも1,500〜3,000円あたりで手に入りやすく、「赤も白も試したい」場合にも万能型で外しにくい1本です。



この中でもどれか1本を選ぶなら、グレーコ・ディ・トゥーフォがおすすめ。
本場イタリアではピザにビール!なぜ合うのか?


多くの旅行者がナポリやローマのピッツェリアで目にするのは、ピザと一緒にビールを飲む地元客の姿です。「イタリアではピザにビールが常識」と言わる所以を解説します。
理由①:現地では “カジュアルでスピーディーな食事”
イタリアのピッツェリア(ピザ専門店)は、気軽に食べてサクッと帰る場所。
ワインよりも冷えたビールをさっと頼む人が多く、特に若い世代やランチタイムはビール一択という雰囲気さえあります。
理由②:ピザとビールの“味の相性”がとても良い
- ピザのチーズやトマトのコクに対して、ビールの炭酸と苦味が口をリセットしてくれます。
- 特にナポリ風ピザのようなモチモチ生地+塩気のある具材には、爽快なビールがよく合います。
こうした相性の理由からも、イタリア国内では「ピザとビール」は伝統的なセットメニューとして根づいています。
理由③:価格と文化的背景
イタリア統計局ISTATによると、2024年時点でナポリ市内の生ビール(0.4L)の平均価格は3.5ユーロ、ハウスワイン(0.5Lカラフェ)は7ユーロ。半値で飲めるビールは庶民に優しい選択肢で、薪窯ピザと同じく日常食の位置づけです。
ピザに合わせるワインの赤、白で迷わない選択術


- ワインは合わない?ワインと食べ合わせが悪いものは何?
- ワインと相性が悪いもの:激辛料理
- ワインと相性が悪いもの:酸味の強い料理
- ワインと相性が悪いもの:生クリーム系のデザート
- ワインと相性が悪いもの:グレープフルーツ(特に薬を服用いる方は注意)
- 赤ワインと白ワイン、どっちが酔いやすい?
- 赤ワインと白ワインを混ぜるのは禁止?の真実
- ピザに合うワインがすぐほしいなら、カルディや大手スーパーがおすすめ
ワインは合わない?ワインと食べ合わせが悪いものは何?
「ワインとピザは鉄板」といっても、食材の組み合わせ次第では香りや味覚を損ねてしまうことがあります。ここでは、家庭で避けたいNGフードと、もし合わせたいときの回避策を詳しく解説します。
ワインと相性が悪いもの:激辛料理


ワインはさまざまな料理と相性がよい飲み物ですが、実は「激辛料理」とはあまり相性が良くないのです。
たとえば、ハラペーニョや激辛ソースなど、唐辛子がたっぷり使われた料理は注意が必要です。
唐辛子に含まれる「カプサイシン」という成分は、舌や口の中にピリピリとした刺激を与えます。
そこにアルコールを含むワインを飲むと、その刺激がさらに強く感じられてしまい、辛さが倍増したように感じるのです。
その結果、せっかくのワインの風味や香りがよくわからなくなり、美味しさを楽しみにくくなることがあります。
辛い料理にワインを合わせたいときの工夫
とはいえ、辛いピザも魅力ですしワインを合わせて楽しみたいときもありますよね。
そんなときは、やさしい甘みのあるタイプのワインを選ぶとバランスがとれます。
たとえば、
- ランブルスコ(やや甘口の微発泡赤ワイン)
- 甘みのあるロゼワイン(残糖が多めのフルーティなタイプ)
こうしたワインは、辛さをやわらげてくれるので、辛いピザやスパイシーな料理とも合わせやすくなります。
スーパーで買えるおすすめの甘口ワインを紹介している記事も参考にしてみてください。


ワインと相性が悪いもの:酸味の強い料理


ワインには酸味がありますが、料理の酸味が強すぎると、ワインとのバランスが崩れてしまうことがあります。
たとえば、
- ピクルスをたっぷり使った料理
- ビネガー(酢)が効いたサラダやマリネ
こういった料理は、口の中がとても酸っぱくなるため、ワインの酸味まで強く感じてしまい、全体がギスギスした印象になることがあります。
酸っぱい料理とワインを合わせたいときの工夫
酸味の強い料理にワインを合わせるときは、酸がまろやかで、少し甘みのある白ワインを選ぶのがコツです。
- シュナン・ブラン(やや甘めのタイプ)
- リースリング・カビネット(ほんのり甘く軽やか)
こうしたワインは、酸味の強い料理とぶつかることなく、やさしくバランスを取ってくれます。
ワインと相性が悪いもの:生クリーム系のデザート


ティラミスやミルフィーユなどの生クリームをたっぷり使ったデザートは、実はワインと合わせるのがちょっと難しい組み合わせです。
合わせにくい理由は以下のとおりです。
- 生クリームなどの乳脂肪はとてもまろやかで、口の中をコーティングするような重さがあります。
- そこにワインを合わせると、ワインの酸味や香りが感じにくくなり、味がぼんやりしてしまうことがあるんです。
- 特にティラミスはコーヒーも使われているので、苦味が強くなってワインの風味とぶつかりやすいという一面もあります。
生クリーム系のデザートにはデザートワインを合わせる
生クリーム系のデザートをワインと楽しみたいなら、香りが華やかで少し甘みのあるデザートワインがおすすめです。
たとえば、
- モスカート・ダスティ(イタリア産のやや甘口・微発泡ワイン)
- ヴィンサント(トスカーナの伝統的な甘口ワイン)
これらのワインは、クリームの重さに負けず、口の中をすっきりとまとめてくれるので、甘いデザートとよく合います。
生クリームを使ったデザートとワインを合わせるときは、軽すぎるワインや酸味だけのワインは避けた方が◎。
代わりに、甘みと香りのあるワインを選ぶと、デザートとのバランスが取れて、より美味しく楽しめます。
ワインと相性が悪いもの:グレープフルーツ(特に薬を服用いる方は注意)


グレープフルーツはさわやかな酸味と苦味があって人気のフルーツですが、ワインとの相性には少し注意が必要です。
特に、薬を服用している方は要注意です。
なぜ注意が必要なの?
グレープフルーツには「フラノクマリン」という成分が含まれていて、これは一部の薬の働きに影響を与える可能性があります。
- この成分が肝臓の働きを邪魔して、薬の効き目が強くなりすぎることがあるため、厚生労働省も注意を呼びかけています。
- ワインそのものは問題ありませんが、薬を飲んでいる方が、グレープフルーツと一緒にアルコールを摂るのは避けた方が安心です。
安全にワインと楽しむためのポイント
薬を飲んでいる日は、お酒自体を控えるのが基本。特に酸味や苦味が強いグレープフルーツを使った料理やドリンクは、ワインの味ともぶつかりやすいので、注意が必要です。
グレープフルーツは爽やかで美味しいですが、薬との飲み合わせによっては健康リスクがあることも。
もしお薬を飲んでいるなら、グレープフルーツやお酒は医師や薬剤師に相談してからにするのが安心です。
赤ワインと白ワイン、どっちが酔いやすい?


「赤ワインは酔いやすい」「白ワインのほうが軽いから大丈夫」といった話を聞いたことがあるかもしれません。けれど、実際には「赤か白か」だけで酔いやすさは決まりません。
酔い方には、アルコールの度数・飲むスピード・体質など、いくつかのポイントが関係しています。
たとえば、赤ワインは13〜15%くらいのアルコール度数が多く、白ワインは11〜13%くらいが一般的です。数字だけを見ると赤の方が酔いやすく思えますが、近年では白ワインでも14%を超えるものが増えてきていて、一概には言えなくなっています。
覚えておきたい視点 | わかりやすい説明 | 実際に気をつけるコツ |
---|---|---|
アルコール度数 | 度数が高いほど酔いも早い。最近は白ワインでも14%を超えるものがあるので「色=度数」とは限らない。 | ボトルの数字(◯%)をまずチェック。 |
ヒスタミン | 赤ワインに多く含まれ、頭痛の原因になる人も。ただし体質差が大きい。 | 赤で頭痛が出るなら「低ヒスタミン」表示のワインを選ぶ。 |
飲む温度とペース | 冷えた白やスパークリングはゴクゴク飲みやすく、結果として量が増えがち。炭酸は吸収を速める。 | 冷たい白泡は「1杯を10分以上かけて」。赤はゆっくり香りを楽しむ。 |
また、白ワインやスパークリングワインは冷たくて飲みやすい分、ついペースが速くなることもあります。さらに炭酸が含まれていると、胃の動きが活発になり、アルコールの吸収が早まるという説もあります。
赤ワインには「ヒスタミン」という成分が比較的多く含まれていて、これが頭痛の原因になることがあるとも言われています。ただし、これはすべての人に当てはまるわけではなく、体質による差が大きいです。
つまり、赤ワインでも白ワインでも、酔いやすさは「度数×量×スピード+体質」で決まると言えるでしょう。
たとえば、赤ワインを飲むと頭が痛くなる人は、ヒスタミンの少ないワインを選んでみるのがおすすめです。
白やスパークリングを飲むと酔いが早いと感じる人は、「冷たくても一気に飲まず、ゆっくり味わう」のがポイントです。
赤ワインと白ワインを混ぜるのは禁止?の真実


「赤と白を混ぜたらロゼになるんじゃない?」――そんな会話を聞いたことがあるかもしれません。
実際に家で混ぜて飲む分には問題ありませんが、ワインの世界では“赤と白を混ぜる”のは基本的にNGとされています。
ヨーロッパのワイン法では、「ロゼワインは赤ぶどうを軽く浸けて作る」などのルールがあり、赤ワインと白ワインを混ぜて作ったものを“ロゼ”と呼ぶことは原則禁止されています。
ただし、スパークリングワインの中には例外があり、シャンパーニュなどでは赤と白をブレンドしてロゼにする製法も認められています。
また、品質の面でも注意が必要です。赤と白では酸味や香り、保存のために使う成分(亜硫酸など)のバランスが違うため、混ぜることで味が崩れたり、風味が落ちたりしやすくなります。特に自宅でラフに混ぜた場合、短時間で劣化することもあるため、あまりおすすめできません。
健康面でも誤解されがちです。「赤の渋みが苦手だから白で薄めよう」「頭痛の原因になりにくくなるかも」と考える人もいますが、アルコールの量はそのままですし、混ぜても効果があるとは限りません。



どうしても試してみたいときは、少量で「お試し感覚」で。
混ぜるなら赤1:白4くらいから始めて、できるだけ早めに飲み切るのが安心です。
それでもやっぱり、「ロゼが飲みたい」と思ったら、最初からロゼワインを買うのが一番おいしく、バランスも良く楽しめます。
ピザに合うワインがすぐほしいなら、カルディや大手スーパーがおすすめ


「ワインショップは入りづらい」「ネットだと届くまでに時間がかかる」――そんな方には、カルディや大手スーパーでのワイン選びがおすすめです。
最近は、1,000円〜2,000円くらいで美味しいワインがたくさん見つかります。
たとえばカルディでは、個性的で料理に合うワインが多く取りそろえられています。店員さんもフレンドリーなので、「ピザに合う赤ありますか?」と気軽に聞けるのも魅力です。
一方、大手スーパーでは定番ワインが手に入りやすく、価格も安定しています。ピザと合わせるなら、以下のような組み合わせが人気です。
- 微発泡のランブルスコ…サラミピザにぴったり。軽やかで飲みやすい。
- 白ワインのフリウラーノ…ジェノベーゼなどハーブ系ピザに相性抜群。
- 樽熟のシャルドネ…チーズがたっぷりのクワトロフォルマッジと好相性。
- カベルネ・ソーヴィニヨン…肉たっぷりのミートピザと合わせたい定番赤。
ワインを選ぶときは、ラベルに「DOC」「IGT」などの文字があると、産地や品質が一定基準をクリアしている目安になります。



ソムリエがいるスーパーでは、用途(ピザに合わせたいなど)を店員に伝えると、ぴったりの1本を教えてくれますよ。
まとめ|ピザに合う赤、白ワインの要点をおさらい


- ピザのソース色で選ぶワインの方向性がほぼ決まるポイント
- トマト系ピザには酸豊かなミディアム赤ワインが万能選手として活躍
- ビアンカ系ピザは高酸白や樽熟シャルドネで脂を心地よく洗い流す
- 肉系トッピングには熟した果実味と適度なタンニンの赤で深みアップ
- 魚介野菜ピザは海のミネラルと柑橘香の白が素材の甘みを引き立てる
- スパークリングの泡は口内をリセットし次の一切れを誘う万能サポーター
- 激辛や強酸の極端な味付けはワインのバランスを崩すので控えめが安全
- 赤と白のブレンドロゼは市販不可で酸化劣化しやすく家庭では推奨しない
- ワインがすぐほしいなら、カルディと大手スーパーで購入
- 甘みと発泡を求めるならランブルスコで塩気とスパイスを優しく包む
- ペアリング三要素は色と脂と香りと覚えて選択の迷いを一瞬で解消
- 同じ銘柄でも温度管理次第で香味が劇的に変化する体験を試してみる
- 最終的な正解は自分の好みと体調を尊重して無理なく楽しむこと
- 最もおすすめのワインは、「ファットリア・パガーノのグレーコ・ディ・トゥーフォ」