ワインノオト運営者で、現役ソムリエ兼バーテンダーのまさです。
ボルドーの赤ワインって、なんだか敷居が高いイメージありませんか?専門用語がたくさん並んでいたり、価格が高かったりして、どれを選べばいいか迷ってしまうことも多いかなと思います。
我が家では家計を考えると、毎日のように何万円もする高級ワインを開けるわけにはいきません。でも、数千円という手の届く価格帯でありながら、何万円もするようなトップシャトーのワインと肩を並べる、ものすごいポテンシャルを持ったワインがあるんです。
その代表格としておすすめなのが、大人気ワイン漫画「神の雫」にも登場して一躍有名になった「プピーユ」です。
お店でお客様から「プピーユとシャトープピーユって、名前が似てるけど何が違うの?」と聞かれることがあります。実はこの2つ、同じ生産者が造っているのですが、中身のコンセプトや味わいが全く異なる別のワインなんですよ。

- 日本ソムリエ協会認定の現役ソムリエ
- 現役バーテンダーでもあるお酒のプロ
- 家飲みでいかにワインをおいしく楽しむか探求中
- 独自に評価基準を設定しプロ目線でワインを評価
この記事では、そんなプピーユの魅力と、2つの銘柄の決定的な差について、ソムリエの視点からわかりやすくお話ししていきますね。
最後まで読めば、あなたもこの奇跡のワインを自宅で最高の状態で楽しめるようになりますよ。
- プピーユとシャトープピーユの明確な違い
- 有名ワイン漫画で奇跡と称された驚きの理由
- プピーユ2019をテイスティングした率直な感想
- 自宅で味わいを格段に引き上げる温度やグラス
\高級ワインに匹敵するおすすめコスパワイン/
神の雫のプピーユとシャトープピーユの違いを解説

それではさっそく、世界中のワインファンを驚かせたプピーユの秘密と、似て非なる2つのボトルの違いについて紐解いていきましょう。
絶賛された奇跡のワインの正体

ワイン好きなら一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、プピーユが一躍スターダムにのし上がったのは、スイスで行われたあるブラインドテスト(銘柄を隠してテイスティングする競技)での出来事がきっかけでした。
なんと、ボルドー最高峰であり、1本数十万円もする超高級ワイン「シャトー・ペトリュス」と、最後までトップの座を争ったんです。価格差がおよそ100倍もあるワイン同士が互角に渡り合ったことで、ワイン界隈は騒然となりました。
この衝撃的なエピソードは、大ヒットワイン漫画の中でも「奇跡のワイン」として華々しく紹介されています。
右岸のカスティヨンという、当時はそこまで注目されていなかったマイナーな産地から、これほどまでに圧倒的なコストパフォーマンスを誇るワインが生まれたことは、まさにボルドーの歴史を揺るがす大事件でした。
無名だった産地のテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)の可能性を極限まで引き出した生産者、フィリップ・カリーユ氏の情熱には本当に頭が下がります。
ソムリエのワンポイントアドバイス
カスティヨン地区のワインは、有名産地であるサン・テミリオンのすぐ隣に位置しながら、知名度が低かったため価格が抑えられています。つまり、お宝ワインがゴロゴロ眠っている狙い目の産地なんですよ。プピーユはその筆頭格と言えます。
プピーユの基本情報とスペック
2つの銘柄の違いを比較する前に、まずはフラッグシップである「プピーユ」の基本的なスペックを押さえておきましょう。
| 生産地 | フランス / ボルドー地方(コート・ド・カスティヨン) |
| 生産者 | シャトー・プピーユ(オーナー:フィリップ・カリーユ) |
| ブドウ品種 | メルロー 100% |
| 土壌 | 粘土石灰質 |
| 熟成 | オーク新樽100%で長期熟成 |
| 味わい | フルボディ / 赤ワイン |
| 認証 | ユーロリーフ(オーガニック認証) |
プピーユ(Poupille)とは、地元の古い言葉で「小山の端」という意味を持っています。その名の通り、日当たりの良い斜面の南向きの最高の区画で育ったブドウだけで造られているんです。
専門的なことを言うと、カスティヨン地区はあの有名なサン・テミリオン地区と土壌の性質が非常に似ています。つまり、高級ワインが生まれるポテンシャルを十分に秘めた土地だということですね。
2つの銘柄はどう違うのか

では、本題に入りましょう。
お店のワインリストやネットショップで「プピーユ」と「シャトー・プピーユ」が並んでいると、どちらを買うべきか迷ってしまいますよね。
結論から言うと、この2つは「熟成樽の使い方」と「造り手の本気度(選別)」が大きく異なります。
わかりやすく表にまとめてみました。
| 項目 | プピーユ(Poupille) | シャトー・プピーユ(Chateau Poupille) |
|---|---|---|
| 位置づけ | トップ・キュヴェ(最高級品) | スタンダード・キュヴェ(基本クラス) |
| ブドウの品質 | 厳選された最高の区画のブドウのみ | 良質なブドウを使用(樹齢がやや若いなど) |
| 樽熟成 | 新樽100%で長期間熟成 | 古樽をメインに使用して熟成 |
| 味わいの特徴 | 濃厚で骨格がしっかり。熟成香と果実味 | フルーティーでしなやか。親しみやすい |
| 価格帯の目安 | 5,000円〜7,000円前後 | 3,000円〜4,000円前後 |
「プピーユ」は、生産者が採算を度外視して最高のワインを造るために生み出した、いわばフラッグシップ(看板ワイン)です。
新樽(新しく作られたオーク樽)を100%使用しているため、樽から溶け出すバニラやローストしたコーヒーのような香ばしいニュアンスが、ブドウの濃厚な果実味と見事に溶け合っています。
長期熟成にも耐えうる、どっしりとしたフルボディですね。
一方の「シャトー・プピーユ」は、新樽の比率を抑え、数回使った古樽を中心に熟成させています。
樽の香りが穏やかな分、ブドウ本来のピュアな果実味がダイレクトに感じられ、開けてすぐに美味しいと感じられる親しみやすさがありますよ。
記念日や特別なディナーで、時間をかけてじっくりとワインの変化を楽しみたいなら「プピーユ」を。
週末のちょっと贅沢な家飲みで、気取らずに美味しいボルドーを楽しみたいなら「シャトー・プピーユ」を選ぶのがおすすめです。
大当たりのプピーユ2019年
実は先日、自宅でプピーユの2019年ヴィンテージを開けてみました。
ボルドーにおいて2019年は、気候条件に恵まれた非常に素晴らしい当たり年(グレートヴィンテージ)として知られています。

実際にプピーユ2019をグラスに注ぐと、グラスの向こう側がうっすらとしか見えないほど濃く深いルビー色をしています。
一口飲んでみると、圧倒的な果実の凝縮感がありつつも、どっしりと重たすぎることはなく、奥の方に程よい酸味を感じる穏やかさがありました。

ボディはしっかりしているのですが、時間が経つにつれて、グラスの中から甘いチョコレートのような香りがはっきりと立ち昇ってきて、どんどんまろやかな味わいに変化していくんです。
ボルドーワイン特有の渋み(タンニン)も非常に丸みがあり、舌触りがシルクのように滑らか。これなら、普段あまり重たい赤ワインを飲み慣れない初心者の方でも、間違いなく「美味しい!」と感動できるワインだと確信しました。
ペトリュスとブラインドテストで張り合ったという実績も、一口飲めば誰もが納得するはずですよ。
プピーユ|現役ソムリエのプロ評価【総合評価4.5点/5点満点】

ここで、実際に私が「プピーユ 2019年」をテイスティングした感覚をもとに、ソムリエ視点でプロ評価をまとめておきます。ワインの骨格となるボディやタンニン、香りの複雑さなどを5点満点で採点してみました。
結論から言うと、総合評価は文句なしの高得点「4.5点」です。
| 項目 | 評価点数 | コメント |
|---|---|---|
| Body(ボディ) | 4.5点 | どっしりとしたフルボディでありながら、重苦しさを感じさせない洗練された骨格。 |
| Sweetness(甘味) | 3.5点 | 辛口の造りだが、よく熟したプラムやダークチェリーのような凝縮した果実の甘味をしっかりと感じる。 |
| Acidity(酸味) | 4.0点 | 2019年の恵まれた気候がもたらす、フレッシュで輪郭のはっきりとした上質な酸味が全体を引き締めている。 |
| Tannin(タンニン) | 4.5点 | 豊富だが非常にキメが細かく、ビロード(シルク)のように滑らかで丸みを帯びたうっとりする舌触り。 |
| Alcohol(アルコール感) | 4.5点 | 高いアルコール度数だが完全にワインの果実味に溶け込んでおり、ツンとした刺激は皆無でまろやか。 |
| Complexity(複雑さ) | 4.5点 | 新樽100%由来のバニラやロースト香に、腐葉土やスパイスのニュアンスが重なる見事な立体感。 |
| Aroma(香りの強さ) | 4.5点 | グラスに注いだ瞬間から、カシスやビターチョコレートのような濃密で甘美な香りが力強く立ち昇る。 |
| Finish(余韻の長さ) | 4.5点 | 飲んだ後もダークフルーツの旨味とカカオのほろ苦さが口の中に長く留まり、深い余韻を堪能できる。 |
プピーユのSNSでの口コミや評判
私個人の評価だけでなく、SNSやワイン好きの間でもプピーユは非常に高く評価されているんです。ポジティブな意見にある圧倒的なコスパや香りの豊かさは、プピーユ最大の魅力ですね。
たまにお客様から、「開けたては酸っぱい」「香りが少ない」というネガティブな意見もあるのですが、まさにワインがボトルの中で「閉じている」状態だからなんです。
だからこそ、この後にお伝えする「デキャンタージュ(空気に触れさせる)」や「温度管理」といったちょっとしたひと手間が、ワインの味を劇的に変える魔法になります。
重たいと感じる方は、少し冷やし気味で飲んだり、お肉料理と合わせたりすることで、驚くほどスルスルと美味しく飲めるようになりますよ。
メルローとボルドー右岸のテロワール

プピーユの圧倒的なクオリティを支えているのは、原料となるブドウ品種「メルロー」100%というこだわりです。
ボルドーといえば、カベルネ・ソーヴィニヨンという品種を主体にした、渋みがガツンとくる力強いワイン(左岸エリア)をイメージする方も多いかもしれません。
しかし、プピーユが造られる右岸のカスティヨン地区は、粘土石灰質の土壌が広がっており、これがメルローというブドウを育てるのに世界で最も適した環境なんです。
メルロー(Merlot)の特徴
果皮が薄く、カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて渋み(タンニン)が穏やか。ダークチェリーやプラム、チョコレートのような甘やかな香りを持ち、角の取れたふくよかで滑らかな口当たりになります。気難しい品種ではなく、若いうちから豊かな果実味を楽しめるのが魅力です。
プピーユは、このメルローの持つ「ふくよかさ」と「なめらかさ」を限界まで引き出し、そこに新樽による複雑なスパイスの香りを纏わせることで、信じられないほどの立体感を生み出しています。
テロワール(気候風土)と品種の相性が100点満点だからこそ、奇跡のワインが誕生したわけですね。
オーガニック認証と無添加の挑戦
プピーユを語る上で欠かせないのが、自然へのリスペクトです。
オーナーのフィリップ氏は、できる限り自然な状態でワインを造ることに並々ならぬこだわりを持っており、2008年ヴィンテージからはEUの厳しいオーガニック認証(ユーロリーフ)を取得しています。

とはいえ、ワインの裏ラベルを見ると「酸化防止剤(亜硫酸塩)」という記載がありますよね。これを嫌がる方もいらっしゃいますが、高品質なワインを安定して遠い日本まで届けるためには、微量の亜硫酸塩は不可欠なんです。
亜硫酸塩には、ワインのフレッシュな果実味が酸化して失われるのを防ぐ「抗酸化作用」や、ワインを劣化させる悪玉酵母の活動を抑える「殺菌作用」があります。
プピーユでは、この酸化防止剤の添加量を極限まで減らす(あるいは一部の特別なキュヴェでは完全無添加に挑戦する)ことで、ブドウ本来のエネルギッシュな旨味をボトルに封じ込めています。
ナチュラルワインがまずいというのは誤解ですが、プピーユのような高品質なワインを飲めば、自然派の造りがどれほどブドウの旨味を引き出しているか実感できるはずです。
ちなみに自然派ワインの文脈で言うと、最近はオレンジワインも独自の魅力があってペアリングの幅が広いので、赤ワインとはまた違った楽しさとしておすすめですよ。
神の雫のプピーユやシャトープピーユの違いと嗜み方

せっかく素晴らしいワインを手に入れたなら、そのポテンシャルを余すことなく味わい尽くしたいですよね。
ここからは、現役ソムリエの私が自宅で実践している、ワインを劇的に美味しくするちょっとした科学的アプローチや裏技をこっそりお教えします。
体験を劇的に変える温度管理

ワインの味わいは、グラスに注がれた「液体の温度」によって別物のように変化します。プピーユのようなフルボディの赤ワインは、絶対に「冷やしすぎ」も「温めすぎ」もNGですよ。
理想的な温度は、16℃〜18℃前後です。
夏場の室内など、20℃を超えるような高い温度になってしまうと、アルコールが急激に揮発して鼻を突くような不快なアルコール臭が目立ち、せっかくの繊細な果実味がぼやけてしまいます。
逆に、冷蔵庫でキンキンに冷やしてしまうと、香りの分子が全く立たなくなり、メルローの滑らかなはずのタンニン(渋み)がギシギシと硬くざらついた感触になり、鉄っぽい味わいになってしまいます。
自宅で最高の状態をキープするなら、やはり専用のセラーがあると安心です。家庭用ワインセラーで安くて静音のおすすめブランドも紹介しているので、家飲みの質をグッと上げたい方はぜひチェックしてみてください。
自宅で適温にする簡単なコツ
もし室温が高い場所で保管していた場合やセラーがない場合は、飲む30分〜1時間ほど前に冷蔵庫の野菜室に入れて少しだけ冷やしてみてください。触った時に「生ぬるくない、ひんやりと冷たい」と感じるくらいがベストです。グラスに注いでからゆっくりと温度が上がる過程で、香りが花開く変化を楽しめますよ。
渋みをまろやかにするグラス

ワイングラスの形なんてどれも同じだと思っていませんか?
実は、グラスの形状は流体力学的に計算されており、液体が口の中に流れ込むスピードや、香りの広がり方をコントロールする極めて重要なツールなんです。
プピーユやシャトープピーユのようなしっかりとした赤ワインを楽しむなら、絶対に縦長でボウル(カップ部分)が大きい「ボルドー型」のグラスを選んでください。
このグラスは、口すぼまりの形状が緩やかなのが特徴です。
ワインを口に含むと、液体が舌の中央から横へと幅広く流れ込むため、赤ワインのしっかりとした渋みが口内全体に分散され、驚くほどまろやかに感じられます。
もちろん、最近は100円ショップでも立派な形のグラスが売られていますし、紙コップや普通の水用グラスで飲むのと比べたら、はるかに美味しく感じられます。決して100均のグラスがダメだと言っているわけではありません。
ですが、プピーユのような数千円、時に数万円クラスのポテンシャルを持つ「本当に美味しいワイン」を開ける特別な日には、少しだけ価格は張っても、ちゃんとしたワイングラスを用意していただきたいんです。
世界的な老舗ブランドであれば、ブドウ品種ごとに香りと味わいを最大限に引き出す機能性を追求したリーデル(RIEDEL)のワイングラスが鉄板ですね。
そして、私が現役のソムリエとして個人的に最もおすすめしたいのが、日本の老舗メーカーである「木村硝子店」のグラスです。

なぜ木村硝子をおすすめするのかというと、その「圧倒的な薄さ」と「日本の食卓に馴染む美しいフォルム」にあります。
グラスの飲み口(リム)が極限まで薄く作られているため、グラスが唇に触れたときの異物感がほとんどありません。
すると、プピーユの繊細な果実味や滑らかな渋みが、物理的な遮りを全く感じさせず、ダイレクトに味覚へと伝わってくるんです。
木村硝子のサヴァやピッコロといったシリーズは、私たちプロが働く一流の飲食店でも愛用されるほど、ワインのポテンシャルを引き出す素晴らしい体験をもたらしてくれます。
ワインの味わいは、注ぐグラスの質で本当に別物になります。
素晴らしいワインに出会った時こそ、グラスにも少しこだわってみると、家飲みの時間が何倍も贅沢なものに変わりますよ。
デキャンタージュで香りを覚ます

プピーユ(特に若いヴィンテージのもの)は、ボトルの中でギュッと成分が凝縮して眠っているような状態です。開けたては香りが閉じていて、「あれ?思ったより香りがしないな」と感じるかもしれません。
そんな時は「デキャンタージュ」というテクニックが有効です。

ガラス製のデキャンタにワインを移し替えることで、ワインを強制的にたっぷりの空気(酸素)に触れさせます。これにより、還元的な硬さやツンとした香りが和らぎ、隠れていた甘い果実味やチョコレートの香りが一気に目覚めるんです。
デキャンタが自宅にない場合は、飲む1〜2時間前にコルクを抜いておくか、グラスに注いだ後にグラスをくるくると回して(スワリングして)空気に触れさせるだけでも十分効果がありますよ。
抜栓方法とブショネの知識
プピーユには、熟成に適した昔ながらの天然コルクが使われています。天然コルクは微量の酸素を通すため、ボトルの中で数十年という単位でゆっくりと美しい熟成を促してくれます。
ただ、慣れていないとコルクを途中で折ってしまったりして焦りますよね。

抜栓にはソムリエナイフを使いますが、ダイソーや100均のワインオープナーよりプロ推奨の選び方を知っておけばしっかり役立ちます。
失敗しない最大のコツは、「スクリューを最初から真っ直ぐ刺そうとしないこと」です。
スクリューの先端は少し内側に曲がっているので、ナイフ全体を斜めに寝かせた状態から先端をコルクの中心にグッと刺し込み、そこから真っ直ぐに立てて回し入れると、ど真ん中を綺麗に捉えることができます。
もし乾燥や経年劣化でワインのコルクがボロボロになって抜けない時も、家で安全に抜ける3ステップを紹介しているので、いざという時のために覚えておくと安心ですよ。
また、開けたワインから濡れた段ボールやカビのような不快な臭いがした場合は「ブショネ」と呼ばれるコルク由来の劣化かもしれません。これは生産者のミスではなく、コルクという天然素材を使う以上、一定の確率でどうしても発生してしまう現象なんです。
もしお店で買ってすぐに異臭を感じたら、我慢せずに購入した酒屋さんに相談してみてくださいね。
ワインを長持ちさせる保存方法

「1本開けても、夫婦2人じゃその日のうちに飲みきれない」という悩み、よくわかります。開栓したワインは空気に触れ続けると、アルコールが酢酸に変化してしまい、どんどん酸っぱく劣化してしまいます。
飲み残したワインを保存する絶対の基本は「すぐに冷蔵庫(できれば野菜室)に入れること」です。温度を下げることで、酸化の化学反応スピードを遅らせることができます。
飲み残したときの保存ですが、実はワイン開封後の賞味期限は保存方法次第で1ヶ月後でも飲めることがあります。
市販の空気を抜くポンプを使えば3日〜1週間程度は美味しく飲めますよ。

究極のツールとしては「コラヴァン」があります。コラヴァンのデメリットや口コミが本当かどうか、現役ソムリエの私が徹底レビューしていますので、少しずつ良いワインを楽しみたい方は参考にしてください。
これを使えば、コルクを抜かずに細い針を刺してワインを注ぎ、同時にアルゴンガスを注入して酸化を完全に防げるため、数ヶ月から年単位でワインの鮮度を保てます。
コンビニ食材でできるペアリング

ワインの楽しみといえば、料理との相性(マリアージュ)ですよね。プピーユのようなしっかりとした赤ワインには、牛肉のステーキやハンバーグなどの肉料理が最高に合います。これにはちゃんとした科学的な理由があるんです。
赤ワインの渋み(タンニン)は、人間の唾液に含まれるタンパク質と結びついて口の中をキシキシさせる性質があります。
しかし、肉の脂質やタンパク質と一緒に食べると、肉の成分が唾液の身代わりとなってタンニンと結びついてくれるため、渋みが驚くほどまろやかになり、肉の脂っぽさもワインがすっきりと洗い流してくれるんです。

肉料理はもちろんですが、簡単にできるワインペアリングの完全ガイドを参考にすれば、コンビニ食材でも立派なマリアージュが楽しめますよ。
スーパーやコンビニで買える少し熟成したハードチーズ(ミモレットなど)や、生ハムが抜群に合いますし、トマト煮込みのハンバーグや、味噌煮の鯖缶なども、メルローの果実味と絶妙にマッチします。
注意したいNGペアリング
赤身以外の生魚(白身の刺身など)と赤ワインを合わせると、ワインに含まれる鉄分が魚の脂肪酸を酸化させ、強烈な生臭さを発生させてしまいます。生魚と合わせたい場合は、オリーブオイルをたっぷりかけたカルパッチョ仕立てにすると生臭さを防ぐことができますよ。
神の雫やプピーユに関するよくある質問(FAQ)

- プピーユの当たり年(グレートヴィンテージ)はいつですか?
-
ボルドー右岸全般において、近年では2015年、2016年、2018年、2019年、2020年などが非常に評価の高い当たり年とされています。特に私が実飲した2019年は、果実の凝縮感とエレガントな酸味のバランスが傑出しており、今飲んでも素晴らしいですし、今後の熟成も期待できる素晴らしいヴィンテージですよ。
- シャトープピーユは長く熟成させるともっと美味しくなりますか?
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シャトープピーユは、新樽比率を抑えて造られているため、数十年という超長期の熟成よりも、購入して比較的早い段階(数年〜5年程度)でピュアな果実味を楽しむスタイルに向いています。
もしワインセラーでじっくりと10年以上寝かせて、トリュフや腐葉土のような複雑な熟成香を楽しみたいのであれば、上級キュヴェである「プピーユ」を選んで寝かせることをおすすめします。
- ワインのボトルの底にキラキラした砂のような沈殿物があるのですが、飲んでも平気ですか?
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それは「酒石(しゅせき)」と呼ばれる、ワインの有機酸とミネラルが結合して結晶化したものです。ブドウの天然成分そのものであり、人体への害は一切ありませんのでご安心ください。
ヨーロッパでは良質なワインの証として「ワインのダイヤモンド」とも呼ばれています。ただ、口に入るとザラザラして食感を損ねるので、ボトルを立てて底に沈めるか、デキャンタに静かに移し替えてから飲むと良いでしょう。
- スクリューキャップのワインとコルクのワインで品質に違いはありますか?
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かつては「スクリューキャップ=安ワイン」というイメージがありましたが、現在は全く違います。スクリューキャップは高い気密性で酸化を防ぎ、ブショネ(異臭)のリスクを完全にゼロにできるため、フレッシュさを保ちたいワインには最適です。
一方、プピーユのようなコルク栓は、微量の酸素を取り込みながら数十年かけて複雑な風味へと変化(酸化熟成)していくため、長期熟成型の重厚な赤ワインには今でも天然コルクが愛用されています。
- コルクを開けたばかりのプピーユが、なんだか酸っぱく感じるのはなぜですか?
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それはワインがまだ「閉じている」状態だからかもしれません。上質なボルドーワインは、空気に触れていない状態だと酸味や渋みが際立って硬く感じることがあります。
グラスに注いでからくるくると回して空気に触れさせたり、30分ほど時間を置いたりすると、タンニンが柔らかくなり、本来の豊かな果実味が姿を現してきますよ。ワインの変化をゆっくりと楽しむのも醍醐味の一つですね。
神の雫のプピーユやシャトープピーユの違いのまとめ

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
大人気漫画で一世を風靡し、あのペトリュスと堂々と渡り合った「プピーユ」。そして、同じ生産者がより親しみやすさを追求して造り上げた「シャトー・プピーユ」。
この2つの違いは、単なる値段の差ではなく、新樽の有無や熟成へのアプローチという、造り手の明確なコンセプトの違いから来ていることがお分かりいただけたかと思います。
週末のちょっとしたご褒美にはフルーティーな「シャトー・プピーユ」を、そして結婚記念日や誕生日などの特別な夜には、芳醇な樽香と圧倒的な果実味を持つ「プピーユ」を。
シーンに合わせてこの2本を使い分ければ、あなたの食卓はもっと豊かで楽しいものになるはずです。今回ご紹介した温度管理やグラスの選び方、そしてお肉料理とのマリアージュもぜひ試してみてくださいね。
数千円の投資で、数万円の感動を味わえるこの奇跡のワイン。
ぜひ今度の週末、大切な人と一緒にグラスを傾けながら、その素晴らしいポテンシャルをあなたの舌で確かめてみてください。
\高級ワインに匹敵するおすすめコスパワイン/
